子どもの頃の「絵日記」を思い出すと、その日の出来事を一生懸命絵と文字で残していた記憶があります。
こどもなりの表現の中でも、当時の空気や気持ちが詰まっていて、後から読み返すとその瞬間を思い出したり、忘れていた内容を新鮮に感じることもあります。
「絵と文字で表す」という行為は、子どもの宿題にとどまらず、大人になった今の私が取り組んでいる グラフィックレコーディング にも重なる部分があります。
先日、祖母の遺品整理をしていて偶然出てきた昭和の絵日記を見て感じたことを紹介します。
祖母の遺品から見つけた絵日記
祖母の遺品整理をしいると複数の絵日記帳が出てきました。
そこには、私の親が小学生のころに描いた日々の記録が残されていました。
夏休みの出来事や日常の一コマを、さくぶんと絵で表現した記録。
祖母はそれを大切に保管していたようです。
ページをめくると、ただの子どもの宿題以上に「絵と文字で表す」ということの力を感じさせられました。
絵と文字で伝える力
絵日記の中には、当時の文具会社が保護者向けに書いたメッセージも残っていました。

そこには、
- 観察力を育てる
- 見たまま、感じたままが書けるように
- 絵と作文で表現すること
といった言葉が並んでいました。
これはまさに、私が取り組んでいるグラフィックレコーディングにも通じています。
見て、聞いて、感じたことを絵と文字で表す。
形は違えど、時代を超えて大切にされてきた「伝える方法」だと感じました。
「他の人に見せる」というステップ

さらにある絵日記のページには、手順の最後に 「他の人に見せる」 という言葉が書かれていました。
これもまた、グラフィックレコーディングに重なります。
グラレコは書いて終わりではなく、相手に見せたり、みんなで共有することも大切です。
共有することで
- 認識の齟齬に気づく
- 相手の理解が深まる
- 新しい会話や広がりが生まれる
といった効果があります。
「描くこと」と「見せること」の両方が揃って、次のステップに進むことができます。
まとめ
祖母が保管していた昭和の絵日記は、ただの思い出ではなく「絵と文字で表すこと」を改めて考えさせるきっかけになりました
- 観察して、見たまま感じたままを表す
- 絵と文字を組み合わせる
- 他の人に見せて共有する
これらは、子どもの宿題としての絵日記だけでなく、大人が実践するグラフィックレコーディングにも共通しています。
時代や目的は違っても、人が「絵と文字で表したくなる」のは自然なことなのかもしれません。
ビジュアルで記録を残すこと、人に伝えることを、今後もグラフィックレコーディングやビジョンイラストの仕事を通じて行なっていきます。