会議や研修、ワークショップの場で
「大事な話を聞いたのに、後から思い出せない…」
「なるほど!って思ったのに、なんだっけ…それを人に説明したいのに出てこない…」
そんな経験はありませんか?
人の記憶は文字や音だけでは曖昧になりやすい一方、ビジュアル(イラストや図解)と結びついた情報は長く残りやすいと言われています。
ナナちゃん人形でよみがえった記憶
先日、名古屋駅近くを歩いていて、大きな人形に出会いました。
そう、有名な 「ナナちゃん人形」です。
季節にあわせて大変身!ファッションに敏感な巨大マネキン
名古屋市の名鉄百貨店にある待ち合わせに最適な大きな人形「ナナちゃん」は名古屋駅前の顔として愛されています。身長はなんと6m10cm。そんなナナちゃんは季節によって大変身!夏には水着や浴衣になったり、クリスマスシーズンにはサンタクロースになったり、最近では鼻から白い煙をプシューッと出したりなど多種多様。名古屋を訪れたらまずは斬新なナナちゃんファッションをチェック♪
出典元: ナナちゃん人形 | 【公式】愛知県の観光サイトAichi Now
現物を見るのは初めてだったのですが、見た瞬間に「あっ、テレビで紹介されていたあれだ!」と脳内の映像がリンクし、一気に記憶がよみがえりました。テレビで見たのは5年以上前だと思うんですが、はっきりとテレビを見ていた時のこと、テレビで流れていた映像、そしてその時に「こんなのあるんだ〜!おしゃれだなぁ」と思った自分の感情も一緒に思い出しました。ただ、ナナちゃんと言う名前は出てこず…。
名前はすぐに出てこなくても、映像として残っていた記憶がトリガーになって蘇る。
そしてそのときの状況や感情までもがセットで浮かんでくる。
ビジュアルと記憶の強いつながりを実感した瞬間でした。
ビジュアルは記憶を呼び起こす
この「見たことをきっかけに記憶がよみがえる」という感覚は、会議や話し合いの場でも同じように起こります。
言葉だけで聞いた内容は時間が経つとぼやけがちですが、ビジュアルで整理されていると、そのときの流れや空気感までも含めて思い出せるのです。
つまり、ビジュアルは単なる装飾ではなく、記憶を呼び起こすための強力な手がかりになります。
グラフィックレコーディングの効果を実感する場面
私は企業内のプロジェクトやワークショップで、グラフィックレコーディング(グラレコ)を担当することがあります。
その場で出た意見や議論を絵と文字で記録すると、参加者からはよくこんな声をいただきます。
- 「記憶に残りやすい」
- 「後から振り返ると、そのときのやり取りまで思い出せる」
- 「メンバーの目線が揃った」
結論だけでなく、途中の議論のプロセスをビジュアルで残すこと。
それこそが、グラレコの大きな価値だと感じています。
活用事例
グラフィックレコーディング(グラレコ)は、さまざまな場面で活用されています。
- 企業内プロジェクトの立ち上げ
ビジョンや方向性を可視化し、メンバーの認識をそろえる。 - 社内研修やワークショップ
学びをその場で絵と文字にまとめ、参加者が振り返りやすい資料に。 - 地域イベントや公開フォーラム
多様な意見をグラレコで整理し、SNSや報告書で共有。
まとめ|記憶に残るビジュアルの力
ナナちゃん人形を見て過去の映像がよみがえったように、ビジュアルは人の記憶と深く結びついています。
グラフィックレコーディング(グラレコ)は、その力を活かした記録のひとつ。
会議やワークショップの内容を「記憶に残るビジュアル記録」として可視化し、関係者の共通理解や学びの共有につなげていくことができます。